2018年10月23日

夕方の痛み

夕方になると工場のある海側から
風に乗って変な臭いがやってくる。
五時を早く過ぎているから、もう
工場は稼働してないはずなんだが、
なぜか鍋の取っ手が焦げるような
不自然な臭いが辺りを埋め尽くす。
そして臭いは曇天風景と符合して
ぼくの心の奥で鈍い痛みに変わる。
posted by 新谷樹一 at 11:52 | 詩風録 | 編集

2018年10月22日

ショルダーバッグ

仕事は休みの延長だとぼくは
思っています。だからいつも
心はラフな状態になっている。
もちろん服装は分けているが
バッグは同じものを利用する。
ところがあれもこれも必要と
手当り次第に詰め込むために
仕事の日はバッグが重くなる。
中でもタブレットが重いので
少し小さなのに変えようかと
ただ今思案中なのであります。
posted by 新谷樹一 at 03:26 | 詩風録 | 編集

2018年10月20日

招き猫

夜になると駐車場に子猫が来る
という噂が立って、近所の人が
エサを与えにくるようになった。
猫が愛狂しい仕草で応えるので
見物客がどんどん増えていった。
それがトラブルのもととなった。

客が車の出入りをさえぎったり
猫がエサを食べきれずに残す為
翌朝はカラスまで群がる始末だ。
付近に険悪なムードが漂い始め
利用者の訴えを聞いた管理者は
駐車場の閉鎖まで口にしている。
posted by 新谷樹一 at 05:14 | 詩風録 | 編集

2018年10月19日

還暦同窓会

中学の頃の自分を思い出したくない。
出来ることならば記憶の中に転がる
青臭い歴史を全て消してしまいたい。
それゆえに会えばすぐにその時代に
戻ってしまえるような人たちなどに
会いたいと思ったことはないのです。

何ゆえに同窓会などするのだろうか。
人生を謳歌しようとしている矢先に
イヤな記憶が甦るばかりじゃないか。
孫の話や出世話なども聞きたくない。
さらには病気自慢も聞きたくはない。
死んだ人の報告なんて以ての外です。
posted by 新谷樹一 at 03:41 | 詩風録 | 編集

2018年10月16日

肉屋のセール

今日は肉屋さんのセールです。
狭い駐車場は必死な買物客で
朝早くからいっぱいなのです。
ごったがえしておりますです。
運転自慢のお年寄り様たちが
縦横無尽に車を操っています。
たいへんお上手なもんだから
たいへん苦労をしております。
posted by 新谷樹一 at 11:35 | 詩風録 | 編集

2018年10月15日

ぼくたちは

ぼくたちはこんな仲だったんだね。
そしてこのまま流れていくんだね。

たしかに月日は流れているけれど
あの時の気持ちは持ち続けていて、
きっとこれこそが真実の恋なんだ
きっとこれこそが永久の愛なんだ
と、ぼくは信じていたんだけどね。

ぼくたちはこんな仲だったんだね。
そしてこのまま流れていくんだね。

ぼくが声をかけても知らん顔をし
適当にあしらっている君の心根を
どうもぼくは見誤っていたようだ。
きっとあの頃の若さが君のことを
理想の人と持ち上げたんだろうね。

ぼくたちはこんな仲だったんだね。
そしてこのまま流れていくんだね。
posted by 新谷樹一 at 06:52 | 詩風録 | 編集

2018年10月14日

そろそろ

そろそろ雨が降る頃だから
今すぐここを出てしまおう。
店員は一瞥をくれたのみで
いらっしゃいませの一声も
ぼくらにかけてこなかった。
目当ての商品もなかったし
もういい加減にいいだろう。
そろそろ雨も降ることだし
今すぐここを出てしまおう。
何も買わず去ってしまおう。
posted by 新谷樹一 at 02:53 | 詩風録 | 編集

2018年10月13日

青春のスクイズ

きっとあいつは走ってくる。
砂煙を上げ滑り込んでくる。

ベンチはヒッティングから
スクイズサインに切替えた。
ベース上で土を払っている
あいつの目に覚悟が見えた。

一点ビハインドの九回の裏
あいつを生還させなければ
この一戦が引退試合になる。
優勝なんて望んでないけど
出来ることなら一試合でも
多く野球をしたい。これが
チームみんなの思いなのだ。

だからあいつは走ってくる。
砂煙を上げ滑り込んでくる。

ピッチャーがこちらを向き
投球モーションにはいった。
同時にあいつが走り出した。
球が外に大きくそれていく。
バットがそれを追っていく。
球はミットの中に収まった。
後戻れないあいつの勢いが
ホームに滑り込んできた──
posted by 新谷樹一 at 00:22 | 詩風録 | 編集

2018年10月12日

夢食う猫

破れた畳部屋にある寝床に
夢食う猫が棲みつきまして
まったく夢が見れんのです。
毎晩夢見る頃に現れまして
ニャアとひと声鳴くのです。
すると夢は吹き飛ばされて
ニャアとともに消えていく。
posted by 新谷樹一 at 12:49 | 詩風録 | 編集

2018年10月01日

ともだち

何を言っても知らんぷりして
したい放題のネコを見て人は
こう思っているのであります。
『無知で身勝手な生き物』と。

畜生扱いのネコだけど、実は
人間の言葉もその人の性格も
社会の動きもこの国の未来も
恐らくは宇宙の仕組みだって
何もかもわかっているのです。

人間と出会った太古のネコは
その能力をさらけ出していた。
人間の話し相手になってくれ
未来を教えたり力を与えたり
願いを叶えてくれたりもした。

ところが人間はそれを利用し
凶暴化してしまった。ネコは
それはダメだと諫めたのだが
何を言っても知らんぷりして
好き勝手をするようになった。

それ以来ネコは人間のことを
こう思うようになったのです。
『無知で身勝手な生き物』と。
そして互いに「この馬鹿」と
横目で見ながら生きています。
posted by 新谷樹一 at 05:35 | 詩風録 | 編集

2018年09月26日

1.5のメガネ

視力1.5に合わせたメガネは
それはそれはよく見えるけれど
すぐに目が疲れてしまうんだよ。
車の運転にはいいんだろうけど
常に運転しているわけでもない。
やはりぼくには1.0くらいの
メガネが似合っているんだろう。
そうそう恋愛もそうだったしね。
posted by 新谷樹一 at 14:30 | 詩風録 | 編集

2018年07月29日

暑中見舞い

熱帯ジャパンで、汗かきながら生きています。
posted by 新谷樹一 at 09:59 | 詩風録 | 編集

2018年07月24日

マンション風景

子供は面白がってエレベーターで遊ぶ
学生は疲れた顔でエレベーターに乗る
若い女は香水臭をエレベーターに残す
主婦は荷物を抱えエレベーターを使う
中年は宴会終ってエレベーターで酔う
爺は健康の為にエレベーターを避ける
posted by 新谷樹一 at 10:23 | 詩風録 | 編集

2018年07月16日

高校時代の写真

実家で高校時代に撮った写真を見つけた。
何コレ。頬がコケてガリガリじゃないか。
だからだろう、目がやたら大きく見える。
これは後に撮った卒業写真よりもひどい。
その頃目に関した綽名だったのも頷ける。

髪は思っていたほど長くなかったんだな。
というか、長くなったら頭が膨らむのだ。
それで横に跳ねる。これは今でもそうだ。
髭は剃ってなかったけど、見当たらない。
posted by 新谷樹一 at 02:09 | がらけろく | 編集

2018年07月01日

髪型変えたね

その髪型にしたのは
暑さへの対策ですか
らしさの追求ですか
アートな感覚ですか
美容師まかせですか
モテたい衝動ですか
奇を衒ったのですか
あの人の好みですか
ヤツへの復讐ですか
セクハラ誘導ですか
世間への恨みですか
posted by 新谷樹一 at 07:44 | 詩風録 | 編集






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