2022年08月17日

サラリーマン哀歌2

 最近たまに短歌を上げているが、ぼくと短歌との付き合いはわりと新しく、三十代後半だった。ふと立ち寄った本屋で石川啄木歌集を読んだことに始まる。それを読んだ時、
「短歌って、こんなのでいいのか」と思ったものだった。それまで啄木の短歌といえば、学校で習う「東海の小島の磯の〜」くらいしか知らなかった。学校で習うということは、小難しい解釈が付いてくる。それが啄木を遠ざけた。

 歌集で読む啄木は、愚痴と嘆きのオンパレードで、その当時のぼくの心に響いた。そして、
「愚痴なら負けるもんか」
 と、詠んでみたのが、この間ここに上げた『サラリーマン哀歌』だ。
 今日はその続きです。


「そうなると、わかっていたよ」と言う男
わかっていたなら早く言え馬鹿 !!


見知らぬ町を、旅するような感触があるから
こんな仕事でも勤まる


「返す返すも惜しいヤツだ」と人が言う
惜しいヤツなら神が捨てぬわ


人生の初心者マークが外れない
「若くていいね」と人は言うけど


時間外、皆が帰った仕事場で
とある上司の悪口を言う


終電を待つ人たちの群れの中
体操しているおじさんがいる


その上はゴマをする人、
その下は能のない人、
力ある人


席上でまともなことを言いし人
二、三ヶ月後、草むしりする


上の顔を窺い、部下を罵倒する
この人もただのサラリーマンかな


情熱をかける趣味など見当たらず
何の因果か、お経など読む


ひととおり人の批判をした挙げ句
自分の自慢話する馬鹿


今夜、彼の送別会だと伝え聞き
夜間会議を招集する人


これもまた夢に至る布石だと
自分自身を納得させる日


休みとは何のためにあるんだろう
明日のために寝だめする日

posted by 新谷勝老 at 09:31 | ぶるうす | 編集


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