以前は何の苦もなく出来ていたことなのに、西洋化した生活のせいで出来なくなってしまったことがある。それはうんこ座りだ。
うんこ座りをやっていた頃は、体はわりと柔らかかった。肩こりや腰痛などという、疲れを連想する言葉を使うこともなかった。
そうだ。体が硬くなったり、肩こり腰痛という言葉を常に使うようになったのは、うんこ座りの必要がなくなってからだ。それ以来靴紐を結ぶのもひと苦労するし、体を曲げるのもつい慎重になってしまう。
最近、そのうんこ座りと体の変調の因果関係に気づいたぼくは、暇があればうんこ座りをすることにした。
今のぼくにはこれが一番重要な運動になっているのだが、久しぶりのうんこ座りは重労働で、たとえば足の裏がつりそうになったり、たとえばすねの筋肉が痛くなったり、と、毎日悪戦苦闘している。
とにかく難なくうんこ座りが出来るようになるまで、自分の体をいじめてやるんだ。