2022年05月11日

なにかがいるのです

花が不気味なものに思える時、
やたらと水を飲みたくなる時、
後ろに違った気配を感じる時、
鏡に映る自分を見たくない時、
そこに行くと息苦しくなる時、
急に場が変わった気がする時、
突然バシッという音がする時、
あいつの顔に黒い影を見た時、
白い物が目の前を横切った時、
鴉の鳴き声が妙に耳につく時、
腐ったようなにおいがする時、
小鳥が何か語りかけている時、
そこにはなにかがいるのです。
posted by 新谷雅老 at 17:28 | ぶるうす | 編集

支配欲

 彼らは、とある大手企業の支社に勤めるサラリーマンだった。人生何も考えず、気楽にのんびり、本社に依存して暮らしていた。
 ところがある日、本社が他社との競争に負けて、会社は倒産寸前に追い込まれてしまった。

 その時、彼ら支社社員の中から、支配欲に駆られる者が出てきた。そして
「もうここは支社でも何でもない。独立した会社の立派な本社である。みんなおれについてこい」と支社内で、新しい会社作りを始めたのだった。

 この支社には、支配欲に駆られた人がもう一人いた。彼はライバル会社に取り入って、本社の経営を妨害していた人物だった。彼はそのライバル会社の支援を受けて、支店内で新会社設立を進めていった。

 ほどなく両者は派手なケンカを始めた。ケンカはいろんな会社を巻き込んだ大がかりなものとなっていった。
 ケンカはなかなか決着がつかない。そのうち外部の人間は馬鹿らしくなって手を引いた。そのためケンカもお預けということになった。

 現在その社屋の一階には前者が、二階には後者が、別々の看板を掲げており、上から下から互いを罵り合っている。
 実は、外部の人間はこの二社のことを、いまだに昔所属していた会社の支社だと思っている。そう思われていることを、二人の支配者は知らない。
posted by 新谷雅老 at 06:25 | 日記 | 編集


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