吹く風ねっと

一生は未来の記憶を散りばめた一本の道。人生は未来の記憶をひろいながら歩く旅。

2015年11月

コンビニで買ったカップの酒を
レンジで少し温めて
コロコロ、コロコロ
舌で転がしながら飲んでいく。
風邪気味なのも手伝って
これがけっこう効くのです。
ヒリヒリ喉の痛みなど
すっかり忘れてしまいます。
眉間あたりの微熱など
宇宙の果てまで飛んでいく。
コロコロコロと酒を飲む。
コンビニで買った酒を飲む。

もしもこの問題がなかったとしたら
週末を楽に過ごすことができたのに。
─そんなふうに思うことがよくある。
仕事の束縛から解放されているのに
その問題に心が束縛されてしまって
せっかくの休みが台無しになるのだ。
ところがその問題には問題があって
実は本当の問題ではないことが多い。
否、ほとんどが本当の問題ではない。

元々何の問題もない小さな出来事を
ふとしたことがきっかけで思い出し
「そういえば」と考えているうちに
何でこんなことを考えるのだろうか、
もしかしたら落度があったのかもと
その状況を一つ一つ振り返っていく。
そして一つ一つとやっていくうちに
自分の中で事がだんだんと膨らんで
気がつけば大問題になっているのだ。

元々は何の問題もない出来事だから
もちろん何の問題もなく過ぎていく。
だけど、ぼくの週末は自分で作った
問題に心奪われて憂鬱に過ぎていく。

まだ午後の四時前だというのに
高層団地の東側では日が落ちて
夕方の風景をすでに醸している。
散歩から戻ってきたお年寄りは
長く短い時間を持て余している。
学校から部屋に直行した子供は
明日明後日の作戦を練っている。
体内の時計が狂ったお父さんは
時間が気になって落ち着かない。
現実と向き合うお母さんだけが
正直な時間と必死に戦っている。

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