吹く風ねっと

一生は未来の記憶を散りばめた一本の道。人生は未来の記憶をひろいながら歩く旅。

2012年04月

遠い人、暑苦しい人
遠い人、冷え切った人
遠い人、自分を作る人
遠い人、自分を探す人
遠い人、それが売りの人
遠い人、人を見下す人
遠い人、人を貶す人
遠い人、隙のない人
遠い人、正論言う人
遠い人、気取った人
遠い人、不機嫌な人
遠い人、遠くにいる人
遠い人、近くにいる人

近い人、夢ばかりの人
近い人、見栄っ張りな人
近い人、軽いノリの人
近い人、堅そうな人
近い人、縛られてる人
近い人、無口な人
近い人、おしゃべりな人
近い人、真っ直ぐな人
近い人、頑なな人
近い人、自慢が多い人
近い人、ゆえに軽い人
近い人、近くにいる人
近い人、遠くにいる人

見えますか 見えますか
見えますとも 見えますとも
くるくると くるくると
回っている 星でしょう

見えますか 見えますか
見えますとも 見えますとも
ちかちかと ちかちかと
瞬いている 星でしょう

見えますか 見えますか
見えますとも 見えますとも
ちゃんとそこに ほらそこに
輝いている 星でしょう

見えますか 見えますか
見えますとも 見えますとも
そうですよ そうですよ
そうですね そうですね

何であってもいいんだ
仕事のことであっても
趣味のことであっても
恋人のことであっても
家族のことであっても
未来のことであっても
人生のことであっても
何か一つのいいことを
気分に乗せて目覚れば
気持ちにこにこ輝いて
今日一日が幸せになる
今日一日が幸せになる

足下に小ビンが置いてある。
それを取ろうとしてぼくは
体を曲げて手を伸ばす。
ところが何も置いてない。
覗いてみても何もない。
ビンの気配はちゃんとある、
肌で感じているわけだから。
何が盗んだわけでもない、
今感じている気配だから。
だけど何も置いてない。
覗いてみても何もない。
肌に感じるヒンヤリとした
ビンの気配があるだけだ。

昔、駅前通りにあった
小さなデパートにぼくはいる。
今は寂れた通りだが、
かつては人でごった返し
デパートはいつも満員だった。

まるでその頃に戻ったかように
この場面は人で溢れている。
小三の時だっただろうか
旅行カバンを買いに行った
あの日あの時あの場面だ。

そこにはかつての家族がいる。
母の髪は真っ黒で
少しパーマがかかっている。
叔母もちゃんと腰が伸び
どこにも杖など見当たらない。

ところがぼくと嫁さんは
今と変わらぬ五十面で
腰をかばって歩いている。
幼い頃に好きだった人ゴミが
今は煩わしく感じている。

まもなくあなたとの再会があり
長いこの空白を埋めるだろう。
色々なことを話し合いながら
そこにすてきな街を作るだろう。
街はいつもいつも輝いていて
初夏の風を吹かせるだろう。
子供たちは大きな広場に集い
いつも笑顔を絶やさないだろう。
大人たちはその笑顔を見て
もっと心地よい街にするだろう。
そして遙かな未来まで歴史を刻み
人類の理想の郷と呼ばれるだろう。
まもなくあなたとの再会があり
長いこの空白は埋まるだろう。
きっときっと埋まるだろう。

街、散弾して雨が降る
鴉が小言を言っている
駅まで急いで歩いて行けと
黒い傘をさして行けと
その金網をくぐった所
街、散弾して雨が降る
街、散弾して雨が降る

街、散弾して夜になる
鴉が忘れた一体、二体
いまだに街に転がって
雨はすべてに到らない
ちぎれた羽も治らずに
街、散弾して夜になる
街、散弾して夜になる

すでに彼らは外に出て
今日の風に吹かれてる
いまだぼくは家にいて
昨日の風に吹かれてる

すでに彼らは外に出て
明日の風を見据えてる
いまだぼくは家にいて
昨日の光をながめてる

彼らは明るい日の中で
生気に満ちた顔で笑う
ぼくは暗い電球の下で
手相などを見つめてる

だから彼らは今ここで
春の夜明けを引寄せる
だからぼくは今ここで
春の夜明けを遠ざける

彼が動揺してる
立ち小便してる
ズボン濡れてる
右往左往してる

誰も言わない
見てるのに言わない
聞かれても言わない
臭っても言わない

彼は諦めてる
無愛想顔してる
バレないようにしてる
注意をそこに向けさせてる

だけど知ってる
みんな知ってる
汚れを知ってる
手口を知ってる

だけど知らない
彼は知らない
バレてるのを知らない
笑われてるのを知らない

春の朝はサラサラと鳴り
 春の朝はサラサラと鳴り
ぐずる女が泣きまする。
 ぐずる女が泣きまする。

夏の朝はザラザラと鳴り
 夏の朝はザラザラと鳴り
けぶる想いに泣きまする。
 けぶる想いに泣きまする。

秋の朝はカラカラと鳴り
 秋の朝はカラカラと鳴り
すねる男が泣きまする。
 すねる男が泣きまする。

冬の朝はガラガラと鳴り
 冬の朝はガラガラと鳴り
昨日の酒に泣きまする。
 昨日の酒に泣きまする。

今朝、ウィンカーを出さずに
突然割り込んできた車があった。
『安全パトロール中』という
ステッカーが貼ってあった。
『安全パトロール中』は
きっと彼のお守りなんだろう。
だから彼は安全なんだ。
何があろうと安全なんだ。

昼間、一羽のハトが国道の
上り車線をトコトコと歩いていた。
車が来ると下り車線へ歩いて逃げる。
そこに車が来てようやく飛んだ。
人が餌を与えたりするもんだから
人のにおいのする車はきっと
危害を加えないと思っているんだ。
何があろうと安全なんだ。

夜間、自転車が無灯火で
車道を逆走していた。
さもそれが当然のような顔をして
ケータイ片手にペダルを踏んでいた。
滅多なことで車は当ててこないし
当てたら当てたで車が悪い。
しかも多額の金が入ってくるから
何があろうと安全なんだ。

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