吹く風ねっと

一生は未来の記憶を散りばめた一本の道。人生は未来の記憶をひろいながら歩く旅。

2007年12月

ゆき、疲れちゃった
どこかに座ってもいいかい
ゆき、いつかのように
疲れを癒してほしい

ゆき、夢を見るよ
いつも知らん顔の
ゆき、どこにいるんだ
早く出ておいでよ

 ぼくは間に合わせの歌で
 きみの面影語ってる
 夜になると星をながめ
 きみの妖精浮かべてる

ゆき、時が引き裂いた
もう針は戻らない
ゆき、でも見つめてた
いつまでも信じてるよ

ゆき、きっとどこかで
すれ違ってるんだ
ゆき、このままじゃ嫌だ
人生なんてつまらない

 見たことのある人が
 笑いながら過ぎていった
 振り返ってみても誰もいない
 ねえ、これが毎日なんだ

ゆき、疲れちゃった
どこかに座ってもいいかい
ゆき、いつかのように
疲れを癒してほしい

夢のかけはしをひとり渡ろう
風もなく、波もなく
ただ静かな闇の上を

通り過ぎる日よ、音もなく続く
かもし出す街の灯は
影も映さず

 ああ、なぜに人はいぬ
 声を上げ振りかえる日々よ
 時は過ぎ、愛は朽ち
 切ない夜よ

夢のかけはしは、まだ遠く長く
うたもなく、星もなく
冷たい日々よ

 遠く浮く、船の帆影よ
 映し出す、淡い月明かり
 呼ぶ声は闇に行き
 汽笛の声に打ち消され

夢のかけはしをひとり渡ろう
風もない、波もない
冷たい日々よ

時折鐘の音が聞こえてきては、
過ぎ去った人たちが訪れてくる。
「今年も会わずに終わりましたね」
彼らは笑顔でぼくに語りかける。
ぼくも笑顔を返しては、
それ相応に応対している。
ところがどうも様にならない。
この間の悪さは、
いったい何なのだろう。
特に引け目があるわけでもないのに、
間違った生き方をしてきたわけでもないのに、
えらく彼らと距離を感じるのは、
なぜ…?

冬の川面は冷たくて
揺れている橋のたもと
過去を見下ろして、今日を見下ろして
だけど明日を見ることは出来ない

こんな手紙をもらう前に
言っておくべきことだったのに
夢ばかり見続けた愚か者
もう本当に手遅れになってしまった

 君はどこか遠くに行ってしまった
 ぼくを、こんなぼくを一人残して

限りなく叫び続けても届かない
だから力尽きるまでぼくは歌うんだよ
君にあえた日から今日までを
歌に託して、今歌うんだよ

いつか君にあえそうな気がして
もう一度君にあえそうな気がして
だからそればかり夢見て
今日まで歌ってきた歌を

 君はどこか遠くに行ってしまった
 ぼくを、こんなぼくを一人残して

寂しさはどこまでも冬の川面
冷たさはいつまでも冬の夜風
ぼくは何を思えばいいんだ
ねえ、ぼくは何を頼ればいいんだ

 君はどこか遠くに行ってしまった
 ぼくを、こんなぼくを一人残して

何となく生まれた日々と
何となく育った町が
夢の中ひとりっきり
追っかける風とともに

忘れかけた手作りの歌
声をあげて風が歌う
みんなみんな寂しいんだよ
あんただけじゃないんだよ

 誰が呼ぶ春の日を
 人でなしのか細い声で

春を呼ぶ数々の日々
春を待つ寄せ合いの街
雇われの幸せ売りが
色褪せた口笛を吹く

耳目良し、煙草一箱、酒二合
持病はいつもストレスと書く


「こういうことが流行っているからこうしよう!」
そういうことが間違っているんだ


出張時、新幹線の改札で、
定期券見せて、呼び止められる


「健康にいい運動をやっているよ」
だけどこいつは、間食している


「謙虚に人の意見を聞け」と言って、
鬱憤晴らしをする上司


昨年もいいことなんかなかったと、
こぼしながらも初詣にいく

ぬれた瞳に笑顔を込めて
君がぼくの瞳を見つめた時
小さな風は息を潜めて
二人だけの世界に愛を送る

 かけがえのない君の手を
 小さく握る時にも
 ぼくは変わらぬこの愛で
 君をつつもう

揺れる心は過去を忘れて
今あるただ二つの影を映す
昔描いた小さな夢は
限りなく広がる愛に変わる

 かけがえのない君の手を
 小さく握る時にも
 ぼくは変わらぬこの愛を
 君に送ろう

ぬれた瞳に笑顔を込めて
君がぼくの瞳を見つめた時
小さな風は息を潜めて
二人だけの世界に愛を送る


愛のゆめ



とにかくあなたにはただならぬものを感じています。
初めて逢った時からそうでした。
『この女と一緒になったりして・・・』
自分の中でそう思ったものでした。
これはぼくの中のジョークとしていたのですが、
あらゆる人たちの言葉尻が、
その方向にぼくを向かわせていることを
ぼくは気付いてきたのです。
ようやくぼくもそうであって欲しいと思い始めたのです。
何ら言葉も交わしたことはないのですが、
俗な「好き」なんていう感情はいだいてはないのですが、
徐々に徐々に変わっていっているのです。
心の中があなたに慣れてきたのです。
微かいツボミみたいなものが動いているのです。
それはこそばく感じます。
時にかゆくもなります。
痛い時だってあります。
この季節でもあります。
あなたがどんな人生をたどってきたのか
あなたがどんな価値観を持っているのか
それはぼくと共用できるものなのか
またぼくの価値観をあなたは受け入れることが出来るのか
そんなことは一切わかりません。
願わくはそうであって欲しいと思うのですが・・・
おそらくあなたの魅力とは
言葉を交わさない中にあるのかもしれません。
それゆえに、ただならぬものを感じています。

夜深く、
雪の白く降り積もり
街はなお寒く、
夢はまだ遠く

風強く、
服の隙間をさして
身は重く辛く、
後ろ姿寂しく

揺れる春の日は遠く
待ちわびた花のつぼみ涙を落とし
昨日までの明るい笑顔
また今日深く暗く沈み

凍りつく、
ぬれた道あてもなく
うつむいた人が、
声もなく続く

風を追って、
風を追った、
一年が、
暮れようとしている。

捕まらないままに、
届かないままに、
一年が、
暮れようとしている。

戻ってくるのか、
消えてしまうのか、
一年が、
暮れようとしている。

来年は捕まえようよと、
来年は届いて見せろと、
一年が、
暮れようとしている。

鳥が鳴くからぼくは
眠たい瞬きを見せる
君はさっきからテーブルのそばを
うろうろしている
ああようやく朝が来たんだね
ねえ、好きになってもいいのかい

あまりに怖ろしい夢が
頭の中をちらついていた
夜に生まれたはずの
悪魔は
今君の天使に消えていく、ほら
ねえ、好きになってもいいのかい

まぶしい光が君の
後ろからもれている
妖精の輝きのように
ぼくには見える
今日もまたいつものひとりごとで始まる
ねえ、好きになってもいいのかい

遠いところからやってきた
今この幻は
あの夜の猫の戯れから
ぼくを救い
忘れたはずのこの歌を、今ぼくに歌わせる
ねえ、好きになってもいいのかい

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